高齢者向けのスマホとは

スマホ

高齢者向けスマホとは、一般的なスマホの機能を備えていながら、操作性や視認性を考慮した設計で直感的に使用しやすいスマートフォンのことです。

携帯電話に慣れているとスマホの操作が難しく感じる場合もありますが、高齢者向けスマホは高齢者も使用しやすいことから、スマホ初心者でも扱いやすいでしょう。

高齢者向けのスマホがおすすめの理由

夫婦

高齢者向けのスマホのメリットについて、具体的な例を挙げてご紹介します。

高齢者向けのスマホが増えている

近年、さまざまなスマホのメーカーが高齢者向けのスマホを販売しており、以前より選択肢が増えていて選びやすくなっているのがおすすめのポイントです。

モバイル社会研究所の2024年の調査によると、60代では9割以上、70代では8割以上、80代前半は6割以上の高齢者が、スマホを所有しています。需要が高まったことにより、高齢者向けのスマホの種類も増えてきたと考えられるでしょう。

画面が大きく見やすい

高齢者向けのスマホは、画面が大きく見やすいという特徴があります。高齢者の方は、視力が低下したり小さい文字が見えにくくなったりするため、画面の大きいスマホは操作するうえで便利です。

画面が大きいと、アイコンや文字のサイズも通常のものより大きく表示されるため、タッチ操作のミスも少なくなります。

将来的にガラケーや3G通信が使えなくなる

auやソフトバンクでは、3G通信を使用したガラケーは使用できなくなっており、ドコモでも2026年3月31日で終了することが発表されています。

現在は4G対応のガラケーが販売されていますが、今後5Gに対応した携帯電話の販売は未定です。

そのため、将来的にガラケーが使えなくなるのでスマホへの切替が必要になります。使えなくなってから慌てて購入するよりも、早めに切り替えてスマホの操作に慣れておくのがおすすめです。

高齢者向けのスマホの選び方

スマホを持つ女性

高齢者向けのスマホを選ぶのにどれがよいかわからないという方のために、ここからは選ぶポイントをご紹介します。

操作のしやすさ

高齢者向けのスマホは、操作のしやすさを基準に選ぶのが大切です。一般的なスマホと異なり、高齢者向けのスマホは通話ボタンや音量ボタンなどが、物理ボタンになっています。

画面上での操作はタップが難しい場合もありますが、物理ボタンなら直感的に操作できるので、スマホ初心者の方でも使いやすいです。

画面の見やすさ

画面の見やすさも、高齢者向けスマホを使いやすいと感じるポイントです。高齢者向けスマホは、電話やメールなどのよく使用する機能を厳選して配置されていることが多くなっています。そのため、目的の操作にすぐにたどり着けるのが利点です。

また、文字のフォントデザインも高齢者が見やすいものを選べると、より視認性が高まります。

防犯機能の有無

高齢者向けのスマホは、防犯機能の有無についてもチェックしておきましょう。近年、海外からの迷惑電話が増えています。スマホのメーカーでは、海外からの迷惑電話に対して、着信拒否や警告をする機能を備えた製品があります。

また、還付金詐欺やオレオレ詐欺を防止するには、迷惑電話番号データベースを活用した機能を搭載し、迷惑電話と思われる番号からの着信を自動で検知後「迷惑電話の可能性あり」と警告表示される製品もおすすめです。

サポートの有無

スマホの操作に迷ったときに、使い方を教えてくれるサポートがあるかどうかも確認しておいてください。近年、インターネット上でのサポートが増えてきていますが、高齢者の方は電話サポートや店頭サポートなどがあるものを選ぶのがおすすめです。

また、遠隔サポートを行っている場合は、電話でのサポートに加え、オペレーターが利用者の画面を代わって操作することもできます。自宅にいながら使い方を教えてもらえるので、初心者でも安心です。ただし、サポートは有料のものもあるので注意してください。

高齢者向けスマホのおすすめ5選(2025年6月現在)

スマホを操作する

ここからは、高齢者向けスマホのおすすめ製品をご紹介します。比較的使いやすい製品を厳選していますので、スペックやデザインなどもチェックして好みものを選びましょう。

らくらくスマートフォン(FCNT)

タッチパネル搭載のディスプレイサイズやCPU性能(スマートフォンやパソコンなどの「頭脳」にあたる部分。どれだけ速く・効率よく仕事ができるかを示す)において、高いスペックを誇る高齢者向けスマホです。アイコンが大きく見やすいため、画面タッチの操作ミスを防止しやすくなっています。

携帯電話にかかってきた詐欺や迷惑電話の対策機能も搭載しており、あやしい電話を画面表示で知らせてくれる「全国防犯協会連合会」の推奨モデルです。SIMフリーのため、どこのキャリアのSIMカードでも使用できます。

BASIO active(SHARP)

家庭用泡タイプハンドソープ(国内メーカー製)を使用して洗える高齢者向けスマホで、汚れや雑菌を落として清潔に保ちやすい仕様です。さらにアルコール除菌シートにも対応しているので、自宅でお手入れが手軽にできます。

また、4,000mAhバッテリーを搭載しており、電池持ちがよいため、外出先でもバッテリー切れが起こりにくいのがポイントです。au専用「元気だよメール」機能では、1日の最初にスマホを使用した際に登録した相手に自動でメールを通知する機能も備わっています。

Google Pixel 9a(Google)

水やホコリ、落下にも強い仕様のモデルで、落としたり水に濡れたりなどの日常生活のアクシデントにも対応可能です。

また、重大な自動車事故に遭った際はGoogle Pixelが検知し、利用者が助けを求められないときには緊急サービスへの通知と位置情報の共有などを自動で行います。さらに盗難が検出された場合は、自動でロックされる保護機能も搭載された高スペックモデルです。

シンプルスマホ7(SHARP)

「全国防犯協会連合会」推奨の優良防犯電話で、知らない携帯電話からの着信の自動録音や「迷惑ストップ」を押すと自動音声で通話を断れます。

画面中央には「押すだけサポート」アイコンがあるため、スマホ初心者でも自動で解決したり症状を選んで解決したりできます。また、症状が解決しない場合は、お問い合わせボタンを押すことで無料の電話サポートにつながるので、自宅から相談することも可能です。

Galaxy A25 5G(Samsung)

スマホの紛失時や利用者に連絡がつかないときなど、スマホの位置がすぐわかる「リモート追跡」機能が搭載されたモデルです。スマホを万が一紛失してしまってもすぐに見つかるので、高齢者の方も取り扱いやすいでしょう。

また、通話内容を自動で録音できる機能が備わっているため、設定しておけば外出先でメモが取れないときや聞き逃してしまった際に聞き返せるので便利です。

高齢者向けのスマホはレンタルでのお試しもおすすめ

手に持つスマホ

初めてスマホを持つ高齢者の場合、いきなり購入するのは抵抗があるという方、本体や仕様などを見ても自分にはどのモデルが合うかわからないという方などは、まずレンタルでお試しするのもおすすめです。

また、入院したり施設に入ったりなどのさまざまな理由から、短期間だけスマホを持ちたいという場合もスマホのレンタルは役立ちます。

高齢者向けのスマホレンタルサービス3選

4台 スマートフォン

ここからは、高齢者向けのスマホレンタルサービスをご紹介します。各サービスごとに取り扱いのあるスマホは異なるので、サービス内容とともに機種や仕様などもチェックしましょう。

Rentio(レンティオ)

月額制プランとワンタイムプランがあるレンタルサービスで、1日単位から月ごとの更新まで自由に選べます。

スマホはAndroidやiPhoneなど数多くの機種の取り扱いがあり、最新機種も安価でレンタル可能です。高齢者におすすめな「シャープ BASIO active SHG09」は、画面が大きくシンプルな仕様になっており、ワンタッチで通話できる機能も備わっています。

ゲオあれこれレンタル

カメラやパソコン、生活家電やベビー用品まで幅広く取り扱いのあるレンタルサービスです。

「らくらくスマートフォン F-52B」や「かんたんスマホ3 A205KC」などの高齢者向けスマホの取り扱いがあり、最短レンタル期間14泊15日からレンタルできます。返却する際は、レンタル終了日翌日の12時までに、コンビニ等で発送すればよいので返却が簡単です。

カイポケ

介護・福祉事業所限定の法人向けスマホレンタルサービスです。24時間かけ放題のため、通話時間を気にせず電話できます。

紛失時は遠隔でデータ消去が可能なため、万が一失くしてしまってもデータを守れます。また、24時間365日対応のサポート窓口が無料で利用でき、スマホ操作が苦手な初心者も安心です。

高齢者がスマホを利用する際の注意点

スマホ操作

高齢者がスマホを利用する際には、いくつかの注意点があります。以下に主な注意点を5つ挙げているので、参考にしてみてください。

通話後は通話終了ボタンを押す

携帯電話を使い慣れている場合、スマホでの通話後に通話終了ボタンを押し忘れる場合があります。終了ボタンを押さないと、通話中と認識されて通話料が余分にかかる可能性があるため注意が必要です。

また、切ったつもりで生活しているとプライベートな情報が通話相手に聞こえてしまう場合もあります。スマホのバッテリーも消耗してしまうので、通話後は通話がきちんと終了しているか確認してください。

使わないときはスリープ状態にする

スマホを使わないときには、スリープ状態にすることも重要なポイントです。スリープ状態にしないままでポケットやカバンなどに入れると、誤作動が起こる場合もあります。

また、パスコードや指紋認証などを設定していれば、スリープ状態を解除する際に認証が求められるのでセキュリティを確保することも可能です。

無料アプリの広告に気を付ける

スマホでアプリを利用する際には、広告にも気を付ける必要があります。無料アプリ内の広告を安易に触ってしてしまうと、有料と気づかずに課金してしまったり、必要のないアプリまでインストールしたりする恐れがあるので注意が必要です。

さらに、広告はワンクリック詐欺やフィッシング詐欺などに引っ掛かる可能性もあるので、なるべく無料アプリの広告は利用しないようにしてください。

着信設定を確認しておく

高齢者になると耳が聞こえにくくなり、着信音に気づかないこともあります。着信音が小さかったりバイブが設定されていなかったりすると気づきにくいため、注意が必要です。

着信音を大きくしたり、バイブを設定したりすることで気づきやすくなる場合もあるので、使う人に合った設定になるよう調整しましょう。

不要な機能は使用しない

高齢者がスマホを利用する場合、不要な機能を使用しないようにすることも大切です。普段使用しない機能やアプリなどを使用すると、意図しない設定になってしまったり、解除の方法がわからなかったりする場合もあります。

必要に応じて、アプリの利用制限などを使用するのもおすすめです。

自分に合った高齢者向けのスマホを選びましょう

スマホを見る人

高齢者向けスマホは種類が増えてきており、機能は機種によって違いがあります。何を重視するかで適切な仕様やモデルが異なるため、使う人に合ったモデルを選ぶことが大切です。生活スタイルや使い方などを考慮して、スマホを選びましょう。

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