私物レンタルアプリ・サイトの仕組みとは?
昨今、シェアリングエコノミーの一環として注目されているサービスの1つが「私物レンタル」です。いらないもの・使わないものを活用して実践できることから、年代問わず気軽に利用できるとされています。まずは、そんな私物レンタルアプリ・サイトの基本的な仕組みについて解説していきます。
私物の貸手と借手をマッチングさせる仕組み
私物レンタルは専用のアプリやサイトを通して、私物の貸手・借手となる個人同士をマッチングさせる仕組みになっています。乗用車やブランドバッグ、使わなくなった衣類やベビー用品など、レンタルに出せる私物は多岐に渡ります。
また、取り扱える私物の種類はアプリやサイトによって異なるので、貸手・借手の両方の需要に合ったマッチングが実現できます。さらに、私物レンタルは有料・無料問わず、さまざまなスタイルで出品できます。貸手側の利用ハードルが低いという点からも、シェアリングエコノミーの一環として注目されている仕組みの1つです。
トラブル発生時のために保証サービスがつけられるアプリも多い
私物レンタルのアプリやサイトは基本的に、レンタルまでのやり取りのほとんどを貸手・借手の個人間で行います。そのため、実際にレンタルする際に、紛失や汚損・破損などのトラブルが起こる可能性もゼロではありません。
私物レンタルサービスのなかには、トラブルが起こったときのために保証サービスがつけられる場合があります。保証サービスの内容はアプリによって差がありますが、日々進歩しています。今後、シェアリングエコノミーの一環として私物レンタルが注目を浴びていくなかで、保証制度は益々充実していくでしょう。
私物レンタルアプリ・サイトのメリットは?
アプリやサイトを通してさまざまな人と私物をシェアできる私物レンタルですが、具体的にどのようなメリットがあるのでしょうか。ここからは、私物レンタルアプリ・サイトのメリットについて、貸手側と借手側の2つの側面から紹介していきます。
貸手側
①使っていないものに新しい価値を与えられる
私物レンタルアプリ・サイトでは、使わずにしまったままになっているものに新しい価値を与えられるというメリットがあります。
例えば、ベビー用品やキッズ用衣類などは、子どもの成長に伴いこまめに新調する必要があります。そのため、小さな子どもがいる家庭同士でレンタルし合うことで、古いベビー用品やキッズ用衣類を捨てずに活用が可能です。 このように、私物レンタルアプリ・サイトを利用すれば、使っていないものを個人間で有効活用できます。
②企業に預けるタイプのサービスは最適な環境で保管してもらえる
私物レンタルアプリ・サイトのなかには、サービスを運営している企業が取引の仲介をしてくれる場合もあります。基本的に私物レンタルでは、借手とマッチングするまで貸手が私物を保管します。そのため、より快適にレンタルできるように、保管場所に注意しなくてはいけません。
運営企業が取引の仲介をしてくれるサービスの場合、貸手の私物を預かり、倉庫などで保管してくれる場合があります。私物が劣化・汚損しないように、良好な環境で保管してもらえるので、自宅での管理が難しい場合でもレンタルに出しやすいです。
③いらない物がちょっとしたお小遣いにつながる
私物レンタルアプリ・サイトでは、自宅にあるものを使っていない期間だけ出品することが可能です。自宅に収納したままのもの・いらないものを一時的に出品すれば、ちょっとしたお小遣いになります。自宅にある使っていないものがあれば、寝かしておくよりも私物レンタルアプリ・サイトに出品する方がお得といえるでしょう。
④部屋のスペースが広く使えるようになる
私物レンタルを活用することで、部屋のスペースが広く使えるというメリットがあります。収納場所が限られている場合、普段使っていないアイテムを残し続けていると、部屋全体のスペースが圧迫されてしまうことも少なくありません。
私物レンタルアプリ・サイトでは、マッチングが成立すれば借手側に私物を郵送します。そこで、自宅にあるいらないもの・現在使っていないものを出品することで、部屋の片づけにつながるでしょう。
借手側
①気になるアイテムも手軽に試せる
私物レンタルでは、実にさまざまなジャンルのアイテムが出品されています。そのため、値段が高い・利用シーンが少ないなどの理由で購入をためらうものや、気になるブランド品も手軽に試せる点がメリットです。必要なときにだけ借りたり、購入前のお試しとしてレンタルしたりするなど、ライフスタイルに合わせてサービスを活用できます。
②短期間利用も可能
利用スケジュールに合わせて、短期間だけ利用できる点もメリットです。私物レンタルを利用する際には、アイテムによってさまざまな利用期間が設けられています。追加料金が発生する場合もありますが、利用期間の延長ができることも多いので、借手側の自由度が高い傾向にあります。
私物レンタルアプリ・サイトのデメリットは?
さまざまなメリットがある私物レンタルですが、利用時には注意しなくてはいけない点もあります。事前にデメリットを押さえることで、実際に利用するときのトラブルを防ぐことが可能です。ここからは、私物レンタルアプリ・サイトを利用する際のデメリットについて紹介します。
レンタルに出した私物は汚損・破損のリスクがある
個人間での取引が中心という私物レンタルの仕組み上、出品した私物が汚損・破損されてしまう可能性もゼロではありません。汚損や破損、紛失などが起こった場合、運営会社がトラブル解決のサポートをしてくれますが、基本的には貸手・借手間で対処する必要があります。
借手側が弁償に応じなかったり取引の途中で音信不通になったりなどによって、貸手側が泣き寝入りする場合もあるのです。そのようなトラブルを防ぐためにも、保険・保証サービスが整っているアプリやサイトの利用をおすすめします。
出品されているものによって状態が異なる
私物レンタルでは、さまざまな出品者が登録しています。出品者によって保管している環境や扱い方が違うので、同じアイテムであっても状態が少しずつ異なります。そのため、事前に商品の状態をチェックしたり、企業が管理しているレンタルサービスを活用するとよいでしょう。
私物レンタルができるアプリ・サイト4選(2023年2月末現在)
私物レンタルサービスが利用できるアプリやサイトは、実にさまざまな種類が存在しています。アプリやサイトによって特長が少しずつ異なるので、自分のライフスタイルに合ったものを利用してみましょう。ここからは、私物レンタルができるアプリ・サイトを紹介していきます。
①Quotta(クオッタ)
「Quotta」は、1泊2日から借りられる私物レンタルアプリです。家電や衣類をはじめとしたさまざまな商品を登録できるうえ、フリマアプリ感覚で出品ができます。レンタルの際には、電話番号の承認、身分証とIDセルフィーが必須という仕組みになっており、Quotta独自の審査を設けています。貸し出す商品の代金を確保するデポジット機能もあるため、初めて私物レンタルをする人でも安心して使えます。
②Alice.style(アリススタイル)
「Alice.style」は、個人・企業問わず活用されているレンタルサイトです。登録・出品した私物は運営会社が商品管理・発送してくれるので、気軽にレンタルに出せます。 取り扱いも、トレンド商品から季節ごとのイベント用アイテムまで、さまざまなジャンルから欲しいものを検索可能です。
④ジモティー
「ジモティー」は、私物の取引から求人募集・広報といった、全国各地のいろいろな情報が集まる無料広告掲示板サイトです。レンタルはもちろん、売買や交換、譲渡などさまざまなスタイルで私物のシェアリングができます。地元からマッチング相手や欲しいものを検索できるので、気軽にレンタルしたいときにぴったりなサービスです。
⑤Laxus(ラクサス)
「Laxus」は、ブランドバッグ専門の私物レンタルアプリです。出品したバッグは運営会社によって温度・湿度などが最適な環境で保管してもらえるうえ、プロの専属スタッフによるメンテナンスを実施してもらえます。そのため、ずっときれいな状態でレンタルに出したい人はもちろん、自宅でバッグの保管が難しくなったときにもおすすめです。
私物レンタルサービスをより安心して使うためのポイントは?
私物レンタルは、マッチング後から返却までのやり取りを、貸手・借手の個人間で行うので、便利である反面トラブルが起こる可能性もあります。ここでは、トラブルに巻き込まれるのを防ぐためにも、私物レンタルサービスを安心して使うためのポイントについて解説します。
貸手側
大切なものは私物レンタルアプリ・サイトに出品しない
私物レンタルサービスは、アプリやサイトによって本人確認などのチェックが入ることはありますが、基本的に貸手・借手間で取引を行います。借手の扱い方によっては、出品したアイテムに傷がついてしまう可能性もゼロではありません。そのため、出品に出すものはあくまで、使っていないもの・いらないものなどといった、傷がついても問題ないアイテムにしましょう。
レンタル前には保証の有無・内容を確認しておく
借手側の不注意による汚損・破損をはじめ、盗難や紛失などのように、私物レンタルサービス利用中にはどのようなトラブルが起こるかわかりません。トラブルが起こった際の対応は、運営会社によって異なります。そのため、実際に私物をレンタルに出す場合には、事前に保証の有無・内容についてチェックしておきましょう。
私物レンタルに出すものの状態はしっかり記載すること
私物レンタルに出品する際によくあるトラブルとして、「借手のイメージと実物の状態の違い」「返却時の傷の有無による賠償トラブル」などがあります。貸手・借手の両方がより快適に使えるように、実際に出品する際には商品の詳しい状態を記載しておくことが大切です。特に出品時から傷や色あせがある場合には、どこに・どのような傷や色あせがあるのかを写真で明示しておくのがおすすめです。
借手とのやり取りを記録しておく
私物レンタルにおける取引は、専用のアプリで貸手と借手が個人間でやり取りを行うのが基本です。盗難や詐欺などのトラブルが起こった際でも対応できるように、借手とのメッセージによるやり取りの内容はスクリーンショットで記録しておくようにしましょう。
借手側
レンタル期間に注意してスケジュールを立てる
私物レンタルは「貸手側の善意」によって成立しているサービスです。借手が急にレンタルをキャンセルしたり、期間を勝手に延長したりすると、貸手やほかの借手に迷惑がかかります。そのため、実際にレンタルをする際には、しっかりスケジュールを立ててから利用しましょう。
レンタルした私物は大切に扱う
私物レンタルで取引されているのは、あくまで貸手の所有物です。当然のことですが、貸手や次の借手が気持ちよく使えるよう配慮し、大切に扱いましょう。傷や汚れがつかないように保管方法や場所にも注意してください。
レンタルした私物を汚損・破損したときにはすぐに連絡を入れる
レンタルしたアイテムを丁寧に使っていたとしても、ちょっとした不注意などで傷や汚れが付いてしまうこともあります。その場合には、必ず貸手やサービスの運営会社に連絡を入れるようにしましょう。汚損・破損の程度によっては弁償を行う必要もあるので、運営会社の指示に従って対処するようにしてください。
私物レンタルサービスで家に眠ったままのものを活用しよう!
私物レンタルは、自宅にあるいらないものを有効活用できるだけではありません。必要なものを安く揃えられたり、手軽にさまざまな商品を試したりできるなど、いつもの日常がより豊かになる魅力が詰まったサービスです。ぜひ、あなたの家の使わないもの・いらないものを、私物レンタルに出品してみてください。
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