ライター:ちょびひげさん

アラフォーNol編集部員。趣味は海外サッカー観戦で、好きなチームはイタリアのACミラン、イチオシの選手は❝ウクライナの矢❞ことシェフチェンコ。日常的にマスクを付けることとなって以来、ひげ剃りをサボりがち…


今回の体験サービスは「アイカサ」。気になるちょびひげ星評価は…

利便性   ★★★★★
資源節減度 ★★★★☆
価格満足度 ★★★★★
手ぶら感  ★★★★★★★★★★ 


手ぶらへの並々ならぬこだわり

ここだけの話ですが、私は出勤ですら手ぶらで行きたいと思っています。外出時は可能な限り身軽でいたい!(と思っているだけで、社会人としての体裁からやむなく鞄を持って行きますが…)

そんな私にとって「傘」はまさに天敵、悩みの種。もちろん、無いと困るアイテムですができるだけ持ちたくない、折りたたみは折りたたみで出し入れが手間。持ち運びとハンズフリーを天秤にかけて、降水確率が高くても「いざとなったら買えばいい」と手ぶらで家を出るぐうたらさです。そうして身軽さを追求し都度ビニール傘を購入した結果が、冒頭へと繋がっていくワケです。 

浮き彫りになる無駄と日本の傘事情

体験記事を執筆するにあたり、ビニール傘で満員御礼状態の傘立てを眺めながら、こうなってしまった過程と実態を改めて思案してみました。

・持ち運びが面倒で手ぶらで外出→ビニール傘を都度購入→家に傘がたまる

傘がたまってしまう経緯は明白ですが、ここには2つの無駄が存在します。まずは“資源の無駄”。私のハンズフリーへのこだわりがどれほどの無駄へと繋がっているのか、傘の現状に照らして見てみます。日本の傘を取り巻く環境は以下の通りです。 

年間洋傘消費量 約1億2,000~3,000万本(※1)
ビニール傘消費量 約8,000万本(※2)
ビニール傘資源量のCO₂換算値 1本あたり692g(※3)
令和4年中の傘の遺失物取扱状況 拾得届数約28万件・遺失届出数約6,000件(※4)

(※1)日本洋傘振興協議会 
(※2)サレジオ工業高等専門学校 デザイン学科 価値創造研究室「環境へ与える傘の廃棄」より
(※3)環境省:3R 原単位の算出方法
(※4)警視庁:遺失物取扱状況(令和4年中) 

日本は傘消費量が世界一と言われており、うちビニール傘が占める割合は8,000万本。「どうせ安物のビニール傘だし」と忘れ物もほとんど引き取り手がなく、消費されたビニール傘の大部分が埋め捨てられている現状です。また、CO₂換算値はストローだと約300本に相当するとのこと。ビニール傘を何気なくゴミ箱へ~これをストロー300本をゴミ箱へ、と考えると何ともいたたまれない気持ちになってしまいます。

SDGsやエコが叫ばれる今の世の中において、この無駄にはとてつもない罪悪感を覚えました。傘立てにたまった14本の傘たちへ資源の無駄使いを懺悔し始めたのも束の間、もう一つの無駄へと思考が至ります。コンビニで購入すると1本約600円ですから、計8,400円ほど。“お金の無駄使い”に頭を抱えたのは言うまでもありません… 

スキマを埋めるシェアサービス

並々ならぬハンズフリーへの執着は無用のものだったのか…無駄の削減(特にサイフへの打撃!)はどうしようもないのか…と焦燥感に駆られる中、目を付けたのが「必要な時に、必要なだけ」を謳うレンタル・シェアサービス。探せば見つかるもの。「ココロのスキマお埋めします」と言わんばかりに、私のこだわりと資源・消費コスト削減のスキマを埋めてくれるシェアサービスを発見しました。今回使ったのは、駅や店舗に設置されたステーションで手軽に傘のレンタル・返却ができるシェアリングサービス「アイカサ」です。

まずは使い方を確認

事前にスマホ用アプリをダウンロードし、プランと決済情報を登録。駅や店舗設置のステーションに着いたら、「借りる」をタップしステーションの二次元バーコードを読み取り、手続きが完了したら傘を取り出します。返却時も同様の操作です。 

利便性

手続きは想像以上にカンタンで、ものの数秒で完了するお手軽さ。通勤・通学や営業訪問、スーパーのタイムセール前の慌ただしい時でもササッと済ませられるのは使い勝手良し! また、日傘のレンタルも展開しているとのこと。近年の夏の陽差しはハンパないので、シーズンが来たら使ってみたいところ。 

位置情報と連動したマップで天気予報や降水確率、近隣のステーション位置、傘の使用状況などが確認できます。外部情報に頼ることなく、アプリ内で完結させられる点も好感触。

手ぶら感

アイカサのトップページ「カサを持ち歩かない生活」の一言が全てを物語っています。どこのスポット(一部エリア制限あり)にでも返却できるので、不要になったら近場スポットに即返却。極力傘を持ち運ぶ時間を減らすことができます。

実際に利用したケースは…
・夕方から雨:会社からの帰宅時に最寄り駅でレンタルし、翌朝出勤途中に返却
・昼過ぎから雨:休日お出かけ時の午後に最寄り駅でレンタルし、夕方雨が上がったので出かけ先の駅で返却

といった具合です。外出時の傘の煩わしさは筆舌に尽くしがたいので、そのストレスが解消されるのはありがたい。出勤・通学時のみならず、休日のお出かけや旅行等、極力手荷物を減らしたいケースでの活用方法もありそうです。 

資源節減度

もちろん、同じ傘をシェアして再利用する訳ですから資源節減に繋がります。肝心の傘自体は想像以上にしっかりした作りとなっていました。簡単に壊れるようだとエコにならないですからね。

デザインにもアクセントがあり、私は最寄り駅・近鉄奈良駅で借りたということもあって鹿と近鉄電車のイラスト入り。タイアップも展開しており、企業ロゴやアニメキャラ入の傘もあるとのこと。 

返却時にはエコへの貢献度を表示。ちなみに、私はこの一月で4回利用したので、ストロー換算で1,200本分もの大節減(?)を果たしたことになります!

価格感

料金プランは「使った分だけプラン」「使い放題プラン」の2種類。

使った分だけプラン ・1本/24時間毎に140円
・借りっぱなしでも同月内は最大560円
使い放題プラン ・月額280円
・2本まで同時レンタル可能

私は使った分だけプランを選択。140円でハンズフリーを成就できるとあれば、個人的には抜群のコストパフォーマンス。ちなみに支払いはスマホのキャリア決済にも対応しているので、学生等、社会人以外の方でも使いやすい印象です。 

アイカサ評価まとめ

利便性   ★★★★★
資源節減度 ★★★★☆
価格満足度 ★★★★★
手ぶら感  ★★★★★★★★★★★★★★★

総評としては「必要な時に、必要なだけ」、「資源・消費コスト削減」を叶えてくれるシェアリングサービスのメリットが発揮されているなと感じました。

利便性は申し分無し。ただし、スポットは駅周辺に集中してしまっているため、今後のスポット拡大に期待。SDGsやエコに関しては、自分のできる小さなことからが肝要ですが、貢献度としては小さいので★4。価格は★5、ペットボトルドリンクより安価というおサイフへの優しさ。そして、肝心の手ぶら感は(執筆中に更に増えて)文句なしの★15。私のこだわりは無用なのか?と一瞬頭をよぎりましたが、こだわりという信念を持ち続けることの大切さに気づきました。 

シェアサービスであなたのこだわり実現してみませんか?

世の中にはまだ見ぬ様々なレンタル・シェアリングサービスが存在します。「あれもこれも叶えたい」「自分のこだわりを実現したい」、そんなわがままをわがままと諦めず、実現してくれるサービスを探してみてはいかがでしょうか。私がそうであったように、スキマを埋めてくれるものがきっと見つかるはず?! 

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