自転車シェアサービスとは?

①有料で自転車をシェアするサービス

自転車シェアサービスとは、必要な時に他の人と自転車を共有できる仕組みのことを指します。シェアサービスを利用する際には、各地にある「ポート」と呼ばれる拠点を活用するため、いつでも・どこでも気軽に利用できる点が魅力的です。

 

ポートを使った自転車シェアのスタイルは諸説ありますが、1995年にデンマークで導入されたのが始まりとされており、日本国内で社会実験が実施されたのは2000年頃のことです。2010年には、富山県で展開された「アヴィレ」という自転車シェアサービスのスタートをきっかけに、日本でも本格的に広まっていきました。

 

②特定の時間・期間でのシェアが可能

自転車シェアサービスは、いつでもポートを通して自転車を借りられる点がポイントです。そのため「急遽自転車が必要になった」という時には、時間・利用期間を指定して借りることも可能です。また、全国各地でサービス展開されているため、旅行時の移動手段として自転車を使いたい時にも手軽に利用できます。

 

自転車シェア・レンタサイクルの違いとは?

①利用手続きの方法

1つ目は「利用手続きの方法」です。レンタサイクルの場合、各地にある利用・返却カウンターで全ての手続きを行うため、利用時には必ず窓口にて利用手続きを行う必要があります。手続きには対面式を採用している窓口も多く、免許証などの本人確認が必要であるなど、実際の利用までに時間がかかってしまうことも少なくありません。

 

その点自転車シェアサービスは、あらかじめサイト・アプリなどで会員登録を行っておけば、スマートフォンからいつでも自転車利用の予約が可能です。利用手続きに時間がかからないため、必要な時にすぐ活用できるのが魅力といえます。

 

②返却方法

2つ目は「返却方法」です。レンタサイクルの場合、自転車の返却には利用手続きを行った窓口(または地域が管理する返却場所など)に持っていく必要があります。また、返却場所の数が少ない傾向にあることから、特に長距離を走行した場合には、窓口まで戻る手間と時間がかかるのが特徴です。

 

自転車シェアサービスの場合、利用可能な地域であれば、どこのポートからでも自転車を返却できます。ポートの数も豊富であるうえ、「HUBchari」をはじめとした地域特化型のシェアサービスを利用すれば、観光時などでも便利です。

 

③利用可能時間・期間

3つ目は「利用可能時間・期間」です。レンタサイクルは各窓口で貸出時間が決められているため、特に夜遅くに自転車を利用したい場合には、「借りたくてもできない」ということも少なくありません。また利用期間についても、貸出しから一定の時間のみであることが多く、自分で期間を決められない場合があります。

 

自転車シェアサービスの場合、有人窓口での手続きがない分、24時間いつでも利用できる場合が多いのが特徴です。利用期間についてはサービスによって違いはありますが、自分のスタイルに合わせて利用時間を決められます。そのため、レンタサイクルに比べると利用時の自由度が高くて便利な点が魅力です。

 
 

④支払い方法・料金形態

4つ目は「支払い方法・料金形態」です。レンタサイクルの場合、窓口での手続き時に支払いをすることが多く、支払い方法が現金のみ・料金形態が時間制だけなどというように、料金に関する自由度が低い傾向にあります。

 

自転車シェアサービスの場合、クレジットカードや電子マネー・電話代との合算などといった、様々なスタイルの支払い方法が用意されていることも多くあります。料金形態についても、1日のみ利用・月額制・時間制などが存在しているため、自分の利用頻度に合わせた料金プランを利用できるのも魅力です。

 
 

⑤利用目的

5つ目は「利用目的」です。レンタサイクルの場合、特定の地域内での利用に特化していることが多いため、健康のためのサイクリング・緊急時の移動手段などのような、比較的短距離の移動に適しています。その点自転車シェアサービスは、全国各地に利用・返却ポートがあるため、長距離の移動にも対応可能です。そのため、地域をまたいだ旅行・ハイキングに利用するのもよいでしょう。

 

自転車シェアサービスを利用するメリット・魅力とは?

①必要な時に簡単に利用できる

1つ目は「必要な時に簡単に利用できる」という点です。自転車シェアサービスは、スマートフォン1つあれば簡単に利用・返却ができることから、利用時間・シーン問わず利用しやすいというメリットがあります。シェア可能な自転車の数やポートの場所、予約時間・スケジュールの確認も、アプリでチェックできるため、「利用したくても自転車がいつも借りられている」ということはありません。

 

②低価格で利用できる

2つ目は「低価格で利用できる」という点です。自分用に自転車を購入する場合、購入費・駐輪場代・メンテナンス費や保険料等の維持費などの費用が必要になります。その点自転車シェアサービスの場合、シェア代金のみで利用できるため、自転車を購入する時よりも費用を安く抑えることが可能です。

 

シェア可能な自転車の種類についても、折りたたみ式・電動などの便利なモデルが安い価格で利用できる点もポイントです。特にシェアサービスの利用頻度が多い方の場合、月額制・時間制などの料金プランを活用すれば、よりリーズナブルに活用できます。

 

③交通事情の影響を受けにくい

3つ目は「交通事情の影響を受けにくい」という点です。特に観光などでタクシーやバスを利用していると、渋滞や遅延などのトラブルに巻き込まれる場合があります。その点、自転車は小回りが利くことから、交通事情の影響を受けにくいのが特徴です。そのため、たとえ自分用の自転車がなくても、シェアサービスを活用すれば目的地までスムーズに移動できるというメリットがあります。

 

自転車シェアサービスの基本的な利用方法は?

①自転車シェアサービス・アプリで会員登録をする

まず最初に、自転車シェアサービスのサイトにアクセスし会員登録をします。専用アプリを利用する場合は、あらかじめダウンロードしておきましょう。会員登録時には、本人確認や利用地域・支払い方法の設定をする場合もあるため、各サービスの利用方法にしたがって登録します。

 

②自転車をシェアしたい地域のポートを検索する

次に、自転車シェアができるポートを検索しましょう。検索は専用のスマートフォンアプリ・ナビで簡単にできるため、地域名・住所を入力して、最寄りのポートを探します。検索時には、シェア可能な自転車の数や空き状況も一目でチェックできるため、自分のスケジュールに合わせて活用してみましょう。

 

③自転車を予約する

利用するポートを決めたら、ポート内の自転車を予約しましょう。目的に合う自転車の種類・モデルを選び、利用規約に同意したら予約が完了します。予約が完了したら、利用時に必要なパスワード・番号などが発行される場合もあるため、スマートフォンでスクリーンショットを撮影しておくなどして、メモを取っておきましょう。

 

④ポートにて自転車の状態をチェックする

ポートに到着したら、予約した自転車がある場所まで移動しましょう。自転車にはそれぞれ鍵がかかっているため、あらかじめメモしておいた予約番号・パスワードなどを入力してロックを解除します。鍵を外したら、念のため乗車前に自転車の点検をしておきましょう。

 

タイヤの空気圧・ブレーキやベルの利きを点検するのはもちろん、電動自転車であれば、ハンドルのパネルからバッテリー量を確認することも大切です。点検時に自転車に問題があれば、各シェアサービスの問い合わせフォームから連絡したうえで、他の自転車に乗り換えましょう。

 

⑤ポートに自転車を停めて返却

自転車を使った後は、最寄りのポートにて返却手続きを行います。基本的にはポートに自転車を停めて施錠し、返却完了の表示(またはメールが届くこともある)が出たらOKです。返却の手順はシェアサービスによって少しずつ異なる場合があるため、しっかり利用方法を確認しましょう。

 

返却手続きが正しくできていないと、その間ずっと「シェア中」と見なされ、その分の使用料・延滞料金が加算される場合もあります。そのため、返却時にはパネル・メールなどで正しく返却できているかをチェックすることが大切です。

 

東京都内で利用できる自転車シェアサービス一覧!(2021年8月末現在)

①ドコモバイクシェア

1つ目は「ドコモバイクシェア」です。docomoが手掛ける自転車シェアサービスであり、東京都内を中心に高い人気を誇っています。シェア可能な自転車は電動アシスト付きであり、損害保険も完備しています。自転車には説明書が付いているため、電動アシスト付き自転車をあまり乗らない方も安心して使えます。

 

クレジットカードだけでなく、交通系ICカードも利用可能なうえ、都内であれば練馬区以外の11区をまたいでの貸し借りもできます。そのため、普段の移動手段にはもちろん、東京観光・サイクリングにもおすすめです。

 
「ドコモバイクシェア」の利用可能地域
利用可能地域 東京都内11区・埼玉県・神奈川県・北海道(札幌)・愛知県(名古屋)・京都府・大阪府など
 

②PiPPA(ピッパ)

2つ目は「PiPPA(ピッパ)」です。東京北部・京都を中心に展開している自転車シェアサービスで、QRコードを読み込むだけでロックを解除できるシステムを採用していることから、利用までがスムーズな点が魅力です。

 

また「PiPPA」でシェアできる自転車には、ポート以外の場所でも停められる便利な「一時駐輪機能」を搭載している点もポイントです。気になるショップに立ち寄ったり、サイクリング中の休憩をしたりなど、より自由な活用ができます。

 
「PiPPA」の利用可能地域
利用可能地域 東京都内・京都府・大阪府・奈良県・宮崎県など
 

③HELLO CYCLING(ハローサイクリング)

3つ目は「HELLO CYCLING(ハローサイクリング)」です。都内・関東エリアを中心に展開している自転車シェアサービスで、街乗りから観光まで、様々なシーンで利用できます。ICカードを登録しておけば、予約・アプリのダウンロードも必要なくなるため、よりスムーズに利用したい方におすすめです。

 
「HELLO CYCLING」の利用可能地域
利用可能地域 東京都内・千葉県・埼玉県・神奈川県・茨城県・愛知県・大阪府・京都府・兵庫県など
 

④LUUP(ループ)

4つ目は「LUUP(ループ)」です。東京・大阪のみで展開している自転車シェアサービスで、小型の電動アシスト付き自転車に加え、電動キックボードのシェアも可能になっています。利用時にはQRコードを読み込み、ポートでの写真撮影のみで返却が可能という、利用時の手軽さが最大の魅力です。

 
「LUUP」の利用可能地域
利用可能地域 東京都(渋谷、新宿、六本木)・大阪府
 

⑤COGICOGI(コギコギ)

5つ目は「COGICOGI(コギコギ)」です。月額固定型の自転車シェアサービスもあり、各地への配送に対応している点が魅力です。大型バッテリーやチャイルドシート付きのプランも用意されているため、自分の利用スタイルに合った自転車を使いたいという方にもおすすめです。

 
「COGICOGI」の利用可能地域
利用可能地域 東京都内・京都府・大阪府・福岡県など
 

自転車シェアサービスで快適なサイクリングを楽しもう!

仕事からプライベートまで、様々なシーンでの移動手段として使える自転車ですが、便利な自転車シェアサービスは、今回ご紹介したもの以外にも様々なメリット・魅力を持つサイトが存在しています。「もっと手軽に自転車に乗りたい」という方は、ぜひ自転車シェアサービスを利用してみてはいかがでしょうか。

 

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