世の中にはいろいろな種類のレンタル・シェアリングのサービスがありますが、すべてが有料というわけではなく、無料で借りられる機会もたくさんあるようです。最近話題になったものでは、東京都渋谷区が65歳以上の住民にスマートフォンを無料で貸し出すということでニュースになっていました。

  こちらに限らず、全国の地方自治体・地方公共団体や関係団体が住民へのサービスとして物品を無料でレンタルできる機会を提供しているようなのです。

 そのひとつとして、大阪府四條畷市(しじょうなわてし)では社会福祉法人四條畷市社会福祉協議会が車いすの無料レンタルを提供しています。なぜ無料でレンタルできるようにしたのか、そして最近の利用実態などを担当の亀山憂子さんにいろいろ質問してみました。  

ーそもそもいつ、車いすの貸し出しを始められたのですか?
亀山さん)昭和55年(1980年)12月からです。

ー40年も前から無料レンタルサービスはあったのですね!なぜ車いすの貸し出しを始められたのでしょうか?
亀山さん)当初は、介護保険などの制度もなく福祉用具が普及していない中、車いすを寄贈などで多数所有していたことから、地域の方へ貸出しを開始したと思われます。  

  ー金銭的支援の前段でそのような助けが発想されたわけですね。最近ではどれだけの方々に利用されているのでしょうか?
亀山さん)令和3年10月現在で33台所有していまして(うち3台は田原支所に置いています)、
・令和元年度…年間64件
・令和2年度…年間40件
平均して50件ほど貸出しをしています。

ー月に数件のニーズがあるのですね。どのような人が借りられていますか?
亀山さん)無料で借りられる対象としているのは、市民の方または、学校、組織構成会員の方です。
3ヶ月を超えない範囲の貸し出し期間としており、在宅での利用を基本としているため急なお怪我での通院(通学)また高齢などにより歩行困難にな外出で車いすを必要とする方です。
また、学校や地域活動でのイベントなど外出の際に使用されています。

ー個人利用やイベント利用といったところがメインなわけですね。利用者の方からはどんな声をお聞きしましたか?
亀山さん)3ヶ月を超えない範囲で無料で一時的に使用できるということで大変喜ばれております。無料というところも驚かれることが多いです。

ーその驚きに同意します(笑)他にも貸し出しされているものはありますか?
亀山さん)はい、組織構成会員の方を対象に、以下のものを7日以内、無料で貸出しをしています。  

    貸出し物品リスト

  1. 1テント
  2. 2マイクセット
  3. 3車いす
  4. 4大型炊き出し器 (令和3年度大阪府福祉基金地域福祉振興助成金を活用して)
  5. 5タブレットパソコン(iPad、アイパッド)
  6. 6モバイルルーター
  7. 7WEBカメラ
  8. 8ワイヤレススピーカー

  ーさまざまなものが借りられるんですね!四條畷市民や対象の方がうらやましいです。最後に、今後の展開、派生しての取組みなどの見通しやこんなことを進めたいというお考えがあれば教えてください。
亀山さん)令和3年度に、ホームページをデザイン構成など一新し見やすく情報をわかりやすくお伝えできるようリニューアルしました。
車いす貸し出し事業では、申請書をダウンロードできるようにしており受付をスムーズにすることが可能となりました。
また、このようなサービスを初めて知ったという方も多く、社協の取り組みの一つとして情報を発信していきたいです。
タブレット・モバイルルーター・WEBカメラ・ワイヤレススピーカーは、令和3年度組織構成会員の方へ貸し出しをしておりますが、次年度以降も継続的に地域の方へ貸し出しをすることで、ICTを活用した地域福祉の活動の場を促進していきたいと思います。  

  ー時代とともに貸し出す物品も進化しているのですね。亀山さん、どうもありがとうございました!ぜひ、四條畷市社会福祉協議会のホームページを参考にしていただきたいですね。  

  いかがでしたか?四條畷市のみならず、全国の自治体や関係団体で同じようなサービスはありますので、ぜひお住まいの市区町村と「無料 貸し出し」といったキーワードで検索してみてください。貸し出してくださる方との新たなコミュニケーションが、日々の生活をさらに豊かにできるきっかけになるかもしれませんね。

 お読みいただき、ありがとうございました。  

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